強いワンチーム作り①

・飢饉、戦争、疫病の三大死因の減少

・衣料、食料、住居の安定供給

・冷蔵庫、洗濯機、テレビなど家電製品の普及

・自動車、バス、オートバイ、電車、飛行機など移動手段の発達

・電気、ガス、水道、道路、鉄道などの生活インフラが広く整備

上記の昭和時代の分かりやすい社会課題や社会ニーズが解決されていくに伴い、令和の現代社会はビジネスの源となる社会課題そのものの設定が難しくなっています。さらにIT(インターネット)の普及が、社会課題や社会ニーズの多様化、複雑化に拍車をかけており、企業が「目的」「ビジョン」の指針を示すことや中長期的な経営計画を策定すること自体、難易度が高まっています。

昭和、平成、令和と時代が進むにつれ、近々の現代社会は、信じがたい目まぐるしいスピードで変化しています。またラジオ、新聞、書籍、テレビなどの情報量は、SNSの普及で、10年前と比べ530倍とも言われています。今後、この傾向がさらに強まっていくなかで、企業が令和時代を勝ち抜いていくためには、イノベーションを生み出す「強いワンチーム作り」がキーポイントとなります。

①メンバーに求められる主体的リーダーシップ

昭和時代の一人のカリスマ的リーダーシップによる、突破力・推進力頼りでは多様化する現代の課題を解決することが難しくなっています。力のあるリーダーも頭脳は1つ、目は2つ、腕は2本、脚は2本です。例えばチームメンバーが10人なら、頭脳が10、目が20、腕が20、脚が20です。メンバーの主体的な個々の力が発揮されなければ、企業は発展するどころか、存続すらできできません。メンバー個々の主体的リーダーシップ、それぞれの役割において、チームメンバー全員がリーダーとならなければなりません。

②目標を指し示す、リーダー本来の役割

ビジネスチームにおいても、全員野球、全員サッカーはある意味理想的なチームの形です。しかし、全員リーダーによる組織運営を、合議制のフラット組織であると単純解釈すると、取り返しのつかないしっぺ返しを食らってしまいます。リーダーとメンバー10人の頭脳10の扱いをを間違えると必ずチームは崩壊します。「船頭多くして船山に上る」です。チームリダーに求められる役割は、分かりやすく言語化された「目的」とチームメンバー全員の頭に浮かぶような、クリアでリアルな映像「ビジョン」を指し示すことです。また、目まぐるしく変化する現代社会においては、従来の「目的」「ビジョン」を撤回し、新たな「目的」「ビジョン」を再構築する決断力もチームリーダーの重要な役割となります。

しかし、どこの会社においても「強いチーム作り」が進んでおらず、頭を抱える上層部が増えています。

ではなぜ日本のビジネス現場において、強いワンチームを作ることが難しいのか?次回は「チームメンバー」「チームリーダー」それぞれの立場に立って、強いワンチーム作りを阻む要因について、さらに深く考察します。

強いワンチーム作り①
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